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手術について

大腸内視鏡検査と大腸ポリープ

⼤腸内視鏡検査は肛⾨から内視鏡(カメラ)を挿⼊して直接腸の内腔を観察出来るためレントゲンに⽐べて⾒落としや誤診が少なく、また病変があった場合には粘膜を少し採取(⽣検)して細胞検査を⾏えます。
また⼤腸ポリープがあった場合にはその治療も同時に⾏えると⾔う利点があります。さらにレントゲンによる被爆もなく、バリウムによる便秘を気にする必要もありません。
この⼤腸ポリープとは、⼤腸の内側の粘膜から発⽣するいぼ状の腫瘤で、⼤きさは1mm⼤のものから3cmを超える⼤きなものもあります。形はきのこのように茎を持っているものから、茎のないものや平盤状のものなど、⾊々な形のものがあります。
⼤きなものや表⾯がきれいでないものは早期のがんや前癌病変である確率が⾼く、そのようなものは⾒つけ次第切除しておく必要があります。

⼤腸内視鏡検査

S状結腸に10mm大のポリープ(腺腫)を認めます

⼤腸内視鏡検査

高周波を使ってポリープ切除術を行なった直後の様子です

⼤腸内視鏡検査

術後出血の予防を目的にクリッピングを行っています

大腸ポリープ切除の方法(ポリペクトミーと粘膜切除)

最近ではポリープを切除するためにお腹を開いて⼿術をするような事はほとんどなく、この⼤腸内視鏡を使って、検査と同時にポリープを切除する⽅法(ポリペクトミー=癌の可能性が無い場合)や周囲の粘膜を少し含めて切除する⽅法(内視鏡的粘膜切除=癌の可能性がある場合)が普及しています。これらの⽅法は内視鏡を使っての⼿術であり多少の危険を伴い、次のような合併症があります。

考えられる合併症

  1. 術後出⾎

    実施後1〜5⽇後に多少の⾎便がある場合がありますが、ほとんど安静にしているだけで⽌⾎します。
    その頻度は約1,000⼈中5〜7⼈(0.5〜0.7%)程度です。
    術後出⾎の予防のため現在⾎液をサラサラさせるお薬(抗凝固剤ワーファリン、⾎⼩板凝集抑制剤バファリン、パナルジンなど)を飲まれている場合は2〜7⽇程度休薬していただく必要があります。

  2. 腸の穿孔

    腸の穿孔とは、壁に孔が開く事で、特に粘膜切除術の場合には極く希に起こります。
    この場合は強い腹痛を伴い、開腹⼿術が必要となることもあります。頻度は約1,000⼈中2〜3⼈(0.2〜0.3%)程度です。

このようなことのないように慎重にさせていただきますが、万が⼀合併症の発⽣した場合には迅速に対処させていただきます。

日帰り大腸ポリープ切除手術

⼀般病院では外来通院での⼤腸内視鏡検査でポリープが⾒つかった場合にその⽇は観察だけに留め、また⽇を改めて⼊院の上もう⼀度⼤腸内視鏡およびポリペクトミーを⾏う事が多いようです。
この場合に患者さまの⾝体的、経済的負担が必要以上に増えることもあります。したがいましてこのような負担を軽減するため当院ではご本⼈やご家族の了承がある場合は、⽇を改めずに、そのまま検査中にポリペクトミーや粘膜切除を⾏うことも可能ですので、ご希望の⽅は前もってご相談下さい。その場合ポリープが⼩さければ(1cm未満)、⼊院せず通院で術後経過を観る場合がほとんどですが、合併症が予想される場合は1泊⼊院が必要になることもありますのでご承知おき下さい。この場合は迅速に⼊院先病院の⼿配をさせていただきます。

手術実績

⽇帰り⼤腸ポリープ切除⼿術

術前検査

術前検査

術前の⾝体の状態を調べるため、胸部レントゲンや⼼電図、⾎液検査(⽌⾎能、感染症、⾎液型など)をさせていただきます。ただし最近(1ヶ⽉以内)にこれらの検査をされた⽅は省略する場合があります。

医療費(患者さん3割負担の場合)

費用

⼤腸内視鏡検査(観察のみ)約8,000円

⼤腸ポリープ切除術約25,000円〜30,000円

病理検査(細胞検査)約2,600円(1臓器につき)

使い捨てシーツ1〜3枚2,000円〜3,000円(実費)

その他診察料、処⽅箋料(お薬が出た場合)

⼤腸ポリペクトミー・粘膜切除は通常の⼤腸内視鏡検査とほとんど同じ⼿順でおこなわれますが、診断のための検査ではなく、あくまで⼿術に準じた治療ですのでその費⽤も⾼くなります。 なお概算は上記のようになります。上記の表は「患者様3割負担」の場合です。「1割負担」の場合には3分の1の医療費となります。
細胞検査の数(切除したポリープの数ではなく、切除した場所の数)により費⽤が変わります。ご不明の点がありましたらご遠慮なくお尋ねください。
検査中に使⽤するシーツはお⼀⼈ずつ使い捨てのものを使⽤しています。これは実費負担していただいています。感染の可能性のない安全な検査のためですのでご了承ください。その他検査・⼿術中に使う⽣検鉗⼦や針もお⼀⼈ずつ使い捨て(ディスポーザブル)のものを使⽤していますが、これらは検査・⼿術料に含めますので患者さまの⾃⼰負担が増えるものではありません。

疾病特約

疾病特約

術前の⾝体の状態を調べるため、胸部レントゲンや⼼電図、⾎液検査(⽌⾎能、感染症、⾎液型など)⼤腸ポリペクトミーは外来で済んでしまいますが、あくまでも⼿術ですので⽣命保険に加⼊されており、契約内容(疾病特約)によっては⼿術としての保険⾦がおりる場合があります。保険会社とご相談され、証明書が必要な場合にはご持参下さい。記⼊させていただきます。